[実例] 不人気セクターへの投資について, どうやってそれを実行するのか②-悲観的なニュースは, 企業を買う際の最良の機会を与える-


セクター全体に対する悲観的な感情は, そのセクターへの最良の投資機会を提供します. 過去の例ではリーマンショック後の金融株, J-RIET などがそうです. これらの例も, 今に繋がる投資資金を用意する機会となりました.


前回からの続きです.



私は基本的に個別株への投資が好みに合いますので, ETF は選択せず今回も個別株を選好しました. この辺りは本当に人の好みによると思います. あえて ETF を避けた理由を述べるとするならば, セクター ETF の中には混乱により淘汰されるはずの会社も含まれる可能性があるからでしょうか.

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業界の特徴を把握する
石油会社の場合, アップストリームからダウンストリームまで総合的に事業を行っている会社がやはり魅力的です. ご存知の方も多いと思いますが, 石油価格が好調な時はアップストリームが大きな利益を生み出しますし, 低迷しているときにはダウンストリームの収益増加がバッファーの役割を果たします.
石油はただ採れれば良いものではありません. それを精製し, さらに出てきたモノをすべて売り切る必要があります. ガソリン, 灯油, タール等が全部まとめて出てきます. それを売り切る販売力はやはり石油メジャーが強固な基盤を有します. こういったバックグラウンドから石油メジャーを選好しました.

投資先と投入資金を決定する
ー方で, やはり私も素人ですし調べても調べきれないことが出てきます. またこのような買い方をする時には 1 銘柄に限って買うのはリスクは高く利益は限定される可能性があります. よって, ここで役に立つ買い方が総ざらいで買う方法です. ある程度会社を絞った後の銘柄を全部買います. もちろん買う金額には濃淡をつけてもよいでしょう. その結果, 私は XOM, RDSB を柱とし, 加えて シェブロン, BP, ペトロチャイナ, シノペック を加えて購入しました. これら 6 銘柄で投資資金の 15% 分を買っています. 買っておよそ 1 年立ちましたが 原油価格は 50 ドル台まで回復するにつれて株価も上がりました. 最近は軟調な動きが続いてますが 今のところなんとか上手くいっています. 今後も, あの時は良い投資機会だったと言えるかは, これからの原油価格の推移によりますね. 場合によっては買い増しも視野に入れ, 今後の動向に注目しています.

自分なりの投資哲学と指針を持とう
あるセクターが不人気な場合, そこに投資するにしても慎重になりますよね. 会社の状態を把握するのにもかなりの情報を集める必要が生じます. セクターや会社の情報を集めた結果徒労に終わることも多いです. ですが, いずれ買うチャンスが見つかります.
淡々と買増すこともありますが, 投資は機に投ずることが大切な時もあります. そしてそんな時は比較的利が乗りやすかったと感じています. それは配当利回り重視の投資戦略でも同じことがいえます. 投資機会に合わせて行動できるように, 常にフルインベストメントにはせず 15-20% 位は現金で置いておくことをお薦めします.
今回の投資割合が合わせて 15% と意外に少ないと思われた方もいらっしゃるかと思います. このあたりも人によると思います. 投資先を見極めるのと同様に, 資金をどのように配分するかも同じくらい重要です. 私は基本的に保守的な投資方針を持っています. ポートフォリオ内の 1 会社が例えば 50% 値下がりしても, その年の受取配当金以下の損失に収まるようにしています. 利益を最大化するよりも損失を出さないこと, たとえ出しても回復可能な額に収めることが肝要です.

まとめ
① 投資対象セクターの基本情報を学び自分自身の見通しを立てる
② 見通しに沿った企業を選択する
③ 自分のリスク許容範囲を常に意識しながら投資割合を決定する
④ ①-③ までを忘れずに実行する.

具体的な事例を交えてどのように不人気セクターへの投資を実行するのか見ていきました.
投資は論理的に行うべきものですが, それを実行するのは人である自分自身です. 自分なりの哲学と指針を持って行動すれば揺らぐことなく行動できます. また, 自分なりに調べて得た意見を元に行う投資行動は, たとえ良い成果が得られなかったとしても投資家として今後の糧となることは間違いないです. 
今回は去年の例を振り返りながら投資機会を見ていきました. こういった投資経験の記録は後々財産になっていきます.

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