2017年3月4日土曜日

(企業分析) COSCO SHIPPING Ports (HK:01199) 海運世界第 4 位, 一帯一路を支える COSCO (中国遠洋運輸集団公司) グループ傘下の Global Terminal Operator (GTO)

COSCO SHIPPING Port (HK:01199)

海運世界第4位
COSCO グループ傘下の Global Terminal Operators (GTO)
COSCOのHPからです
中国遠洋運輸集団公司 (COSCO group) は中国初の海運会社として1961年創業した比較的新しい会社です。2016年、中国国内第2位の 中国海運総公司 (CSCL) と合併して海運世界第4位にとなりました。一帯一路の成功は本会社の成功にかかっています.




2001 年当時, COSCOは世界 第 7 位, CSCLは世界 第 19 位であったことを考えれば, その躍進には目を見張るものがあります. 世界のコンテナ輸送量自体も増加の一途をたどっており, 2001 年には 4,788,319 TEU だったものが 2016 年には 19,879,669 TEU と約 4.15 倍に増えています. 加えて, 上位10社までのシェアに注目すると 55.5% (2001 年)→ 64.1% (2016 年) と上位企業への寡占化が進んでいます.

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話をCOSCOに戻します. 合併を機に、傘下企業の再編を進め, COSCO (HK:01919, 海運担当), COSCO SHIPPING Port (HK:01199 港湾担当), 中遠海運能源運輸 (HK:01138, 石油, 石炭等の輸送事業), 中遠海運発展 (HK 02866, コンテナリースを含む金融サービス担当) と組織構造を4 社に明確に分離し最適化しました. 今回取り上げたCOSCO SHIPPING Port は傘下企業のグローバルターミナルオペレーターであり, 海運事業の支援センターとして設立されました。しかしながら, 海運事業の業績が景気の影響を大きく受ける一方で, ターミナルオペレーター事業は比較的安定した収益を上げるために、海運系ターミナルオペレーターもグループの重要なプロフィットセンターとして位置付けられています. 大手海運会社の高い集荷能力によりそのシェアを急速に拡大させています.

GTO の状況についてはこちらです.

営業拠点(アニュアルレポートより抜粋)
f:id:coo-came-from-faraway-the-sea:20170226114606p:plain
 


上海, 香港 他中国本土の主要な港をの運営を行っています. 海外についても一帯一路をつなぐよう権益を有します.


業績 (morningstar のデータをもとに作成)
会社名 COSCO SHIPPING Ports
銘柄コード 01199
業種 港湾サービス
従業員数 3255
PER 12
PBR 0.7
ROA 5%
ROE 7.90%
自己資本比率 64.27%
予想配当利回り 4.85%
morningstar rating ★★★★





港湾の持ち分から配当を受け取る為営業利益よりも純利益のほうが多いです. 売上高純利益率に波はあるものの各年で30% を超えています. リーマンショック前後の 2007 年は大きく落ち込んでいますが, その後の中国が行った景気拡大策で持ち直しています.


ROE は 2014 年まで低下傾向にあり, 約 6 % まで落ちましたが, 直近では 8% 前後まで増加しています.



株主の富の源泉となる FCF は 2012 年まで大きくマイナスでしたが, 設備投資が一服し, 近年では徐々にプラスとなってきました. 港湾持ち分の買収等, シェア拡大を目指しつつ, FCF の増加に努めてほしいと思います.



配当性向は近年では 40% 前後です. 中国企業は業績に連動して配当金額が変わります. 配当金額の増加には業績が右肩上がりとなる必要があります. このあたりが米国企業と大きく違いますね.

COSCO まとめ

港湾事業は世界経済の発展とともに増加が見込まれ, しかも取り扱いコンテナ量の増加は世界のGDP 増加率と比較して早い傾向があります. 今後もアジア各国の成長と共に港湾事業の拡大は続くでしょう.

比較的配当利回りは高いです。ただ、中国の政策金利が 4.35% なのでその辺りをどうとらえるかは人によると思います. 香港上場ですが H 株ではないため配当への現地源泉徴収税 10% は課税されません. 日本国内で約 20% 課税されるのみです.

一帯一路構想と海運, 港湾事業

中国は新シルクロード構築として、中国からヨーロッパまでの陸路海路の構築と貿易量の増大を通した広範囲に及ぶ経済圏の樹立を目指しています。この経済圏構築には安定した輸送網の構築が不可欠であり、また、船舶による効率的な物資の大量輸送がその主な担い手になります。これを実現するためには港湾設備の権益確保と能力拡充は不可欠であり、その先鋒として国内唯一の純粋な中国資本海運会社であるCOSCO グループが位置しています。実際、ギリシャのピレウス港買収に見られるように海外の要衝の港を積極的にその傘下へと収めており, 新シルクロードをしっかりと繋いでいます。近年の合併による競争力向上の成果が多方面で表れています。

一帯一路構想含め今後の動向に注目しています。

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